テーマ(憧れと星を灯すこと)

私のテーマは、2つあります。「憧れ」と「星を灯すこと」です。

 

1つ目の「憧れ」とは、日常生活にある、彩(いろどり)を与えてくれる、

 

さまざまな出会いや、思いを色彩で表現しています。

 

 

羽化 (個人蔵)
羽化 (個人蔵)
卒業制作 F150号 「私が居た世界」
卒業制作 F150号 「私が居た世界」

2つ目の 「星を灯す」とは、

作品に丸、ドットを描くことの事を指しています。

 

学生時代から、作品に丸を描くことを続けています。


一見、ただの丸ですが、

私は目には見えない何かの輪郭線をなぞり、

形と意味を与えるような気持ちで描いてきました。


「目には見えない大事なこと」「言葉のカタチ」

言霊としての意味合いです。

 

 

「親子」
「親子」

また、今はそれを「星」と呼んでいます。

その「星」とは、星座や天体のことをではありません。

 

私が丸く描くこの「星」とは光、願い、希望の象徴として描いています。

毎日過ごす日常に何からネガティブやポジティブな感情を抱きますよね。


私のテーマの根底にある「憧れ」は、

そんな日常生活にある、彩(いろどり)を与えてくれる、

どんな、ささやかな出来事、出会い、感情にも感謝し、

今の自分自身に願いやをいつも持ち生きていくことが

人生にとって、とても大切なことだと思います。

 

それは世の中すべての人への私の願いと思いです。


魚と日本画

 

私は、海の近くの生家を持つ両親の元で育ちました。


学生時代は水族館の年間パスポートを持ち続け、


よくスケッチに行ったものです。

 

 魚は、繊細な生物ですが生きるために激しく蠢き、


その姿に落ちる光のきらめきに心をずっと奪われています。


また、波の穏やかさに身を委ねている姿は私自身も非常に癒されます。

 




 日本画で使用する岩絵具は、


色の付いた硝子や鉱物を粉砕して出来た細かい粉から出来ており、


直接見ると粒子ひとつひとつが煌めき、


夜に静かに瞬く星屑の集めたような輝きがあります。

 

私は、この日本画という画材を通して、


私たちの生活を静かに照らす夜空の星のような作品を


もっと作っていけたらとも思っております。